遊泳許可が待ちどおしい子供の頃の夏だった
十月六日 曇り
かつて子供の漫画月刊誌が全盛を極めていた頃、それら各誌の「ウリ」は付録であった。別冊付録の、小さく薄い漫画は、その冊数を競い合い、本屋に平積みされた一冊が、まるでビッグマックのごとくに、これでもかと間に付録をいっぱい挿んで並んでいた。
漫画以外にも、組み立て付録など「オモチャ」も各社は特色を出していて、僕などは発売日の貸し本屋で売られる付録(漫画以外の物)が楽しみであった。少年画報は一時期、巨大な零戦や戦艦大和のペイパークラフトがあったし、少年ブックだったかには金属製(といってもペラペラなブリキのモナカ細工だが)の拳銃(バネで、ちゃんと弾が飛ぶ)があったりした。
母親が毎号買ってくれたのは「少年」であった。これは「鉄腕アトム(手塚オサム)」や「鉄人28号(横山光輝)」をはじめ、「海底人8823(吉田竜夫?)」「ストップにいちゃん(関谷ひさし)」他、名作揃いであった。
そんな本で、予告で見たときの予想とはかなり違ってはいたが、嬉しかったオモチャの付録のひとつがこれだ。
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