ライダースクラブというバイク雑誌に載っていた記事に、ドゥカティ・スーパーモノを造るというのがある。 |
スーパーモノ(イタリア語でいうならスーペルモノ)は、一時期世界的に盛り上がっていたシングルマシン(4サイクル単気筒のエンジンを搭載したバイク)のレイス用に、ドゥカティが造った言わばワークスレイサーである。 |
限りなく本物に近いそれのレプリカを、或るショップの協力での製作を仕掛けた人がいる。詳しくは、ドゥカティマガジンに記事を書く予定なので、そちらを参照されたいが、サワリだけ紹介しておこうと思う。 |
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ドゥカティ851を母体にして、二気筒を半分の単気筒にしてしまおうというものだ。 |
エンジンに関しては888のピストンとシリンダーを使用し、排気量は444ccになっている。 |
車体は、851のものを、本家スーパーモノと同じ状態になるよう改造してある。 |
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二気筒の後ろのクランクをバランサーに使うことも同様ではあるが、バランサーの構造自体は元のエンジンからあまり極端な改造はしない構造のため、オリジナルのスーパーモノとはまるで異なる。 |
とはいえ、そのバランサーとしての効果は素晴らしく、単気筒とは信じられないほどエンジンはスムーズに回転し、振動も4気筒並に抑えられている。 |
ホイルベイスは、851の車体であるから、例えばジレラ・サトゥルノよりもかなり長い。とはいえ、その旋回性は極めて優れたもので、試乗した那須スポーツランドでは、サトゥルノに勝るとも劣らないほどであった。 |
エンジンのパワーの出方は、ストリートでの使用を目指したためもあり、レイシングマシンとしては穏やかな印象であった。6000-7000rpm以上回せば(10000rpmまでは回るとのことだがこのときはそこまでは回さなかった)、活発になりレスポンスも速いのだけれども、シングルらしい鼓動はあまり感じられないため、トルク感は乏しい。 |
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そして、残念ながら、計測器を装着せずに走ったため、実際にサトゥルノと較べて、その走行性能はどうだったのかは不明である。体感的には、サトゥルノよりも良いタイムが出ているに違いないとは思う。 |
できれば、もう一度、菅生サーキットやTIサーキット、またはせめて筑波サーキットあたりで試乗してみたいものだ。 |
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