フライフィッシング用品、特にロッドとリールに関して言うならば、古くからのメイカーであるハーディとオーヴィスが人気を二分している。勿論双方共に優れた製品を作り続けていて、其々に個性があり各人の好みで選んでいる。言い換えれば、その釣りのスタイルは英国流派と米国流派に分かれ、カーボン以降の新素材を使ったロッドですら微妙にアクションは異なっている。ましてや、正三角形の断面に削った竹を6本貼り合わせて6角形にしたケインロッドの時代では、尚更にその差は大きかったにこれは違いない。 僕は最初に使ったのがハーディだったせいもあり、ずっとハーディ党である。お気に入りはケインロッドのフェザーウェイトと、カーボンロッドのヤマメスペシャルだ。 但し、フェザーウェイトは2本継ぎで、仕舞い寸法も継いだ寸法も、僕にはちょっと長過ぎたので、半分に切って元を使わずにまとめた。つまり継いだ時に4分の3、仕舞いで2分の1になったのだ。 さて、そのハーディのロッドにはかつてバットスピアがあった。例えばクラウンホゥトンというモデルなどに装着されていて、グリップ後端のキャップを緩めると中からその部品が出てくる。これは槍の穂先のような形状で、反対向きにしてグリップ後端に装着できるのだ。流れの中や岸で、直にロッドを置くのに較べるリールに土や砂が付かないのと、地面に挿すことで倒れ難い利点がある。 僕は蚤の市で手に入れたこの部品を1個持っていて、前出のフェザーウェイトに付けたいと思うのだが、横着ゆえに未だ実現していない。 |
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